ハリウッド映 画には、誰も突っ込まないという典型例。
もし、日本映 画界が総力をあげて、120億円もの大金をかけて同じ映 画を作ったら、世界中からツッコミを喰
らったことでしょう。
こんな映 画が、アメリカだけでなく、世界中で大ヒットしてしまうんだから、本気で鬱になってしまうという話。
この映画、完全に観客をバカにしています。爆破された後の隕石がアホみたいな軌道をえがいて地球から
はなれていったり、( よく、あんな軌道計算ができるな。 )スペースシャトルが2機ならんで発射したり、( ジ
ャンボジェット機でも十分ニアミス。スペースシャトルを管制することが、どれだけ大変か。5分でいいからずら
せ。 )小惑星の上をふつうに歩いていたり、テキサス州ほどもある隕石なのに、数百メートル掘っただけで真
っ二つに割れたり、他にもつっこみどころ満載です。
極めつけは、シャトルと、ロシアの宇宙ステーションがドッキングするシーン。中で作業がしやすいようにとい
うことで、ドッキングしてから重力を作るために回転するなら、100歩ゆずって許しましょう。でも、ドッキング作
業がしやすいように重力をつくりたいから回転するなんて、観客をばかにするのもいいかげんにしてほしいもの
です。( 宇宙空間でドッキングすることが、どれだけ大変か。 )
そもそも、宇宙空間で、小惑星に穴を掘るなんていうのは、地球上で石油を掘るのとはまったく勝手が違うわけ
で、当然、専用のマシーンを使って、専用の掘り方をするわけで、石油堀りに宇宙飛行士の訓練をほどこすより、
宇宙飛行士に穴掘りの訓練をさせるほうが、よっぽど効率的だと思う。
映画なんていうのは所詮はフィクション、所詮はエンターテイメントです。面白ければよいというのも一理ありま
す。でも、この映 画はテキトーすぎます。 見るに耐えないアホ映 画。